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基本的に時事ネタ、たまに趣味のフライフィッシングや自転車ネタで綴ります

JA全国大会で首相あいさつ 「TPP大筋合意に不満」

JA全国大会で首相あいさつ 「TPP大筋合意に不満」大きな拍手も

全国農業協同組合中央会(JA全中)などJAグループは15日、3年に1度の全国大会を東京都内で開いた。出席した安倍晋三首相はあいさつで、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉の大筋合意について「国益にかなう最善の結果を得ることができた」と成果を強調した。だが、農業団体幹部が合意内容への不服を示すなど農業者の不満が噴出した。

 安倍首相は「TPPで多くの国で農産物の関税がなくなる。日本のさまざまな食品が世界に広がるチャンスでもある」と指摘。その上で「政府全体で万全の対策をまとめ、実行していく」と述べ、大筋合意への理解を求めた。

 一方、JA全中の奥野長衛会長は「生産現場では不安の声が広がっている。予算措置など万全な対応が不可欠だ」と強調。大会では、TPPの大筋合意を踏まえ、農業・農村を守る万全な対策を政府に求める特別決議を採択した。

 ただ、大会中には安倍首相へのヤジが飛んだほか、全国農業会議所の二田孝治会長があいさつで「(合意内容に)決して満足していない」と述べた際に大きな拍手が起こるなど、合意内容に対する農業者のあからさまな不満も示された。

 大会後の記者会見で、奥野会長は「10~20年先を考え、どういう(対策)投資をすべきか(政府と)すり合わせたい」と説明。今後、JAとしてもTPPによる影響を精査し対策を検討していく方針を示した。


(記事ここまで)
TPP大筋合意後の初のJA全中、農協グループの全国大会が開催されました。
私はね、TPPにおける問題は農業じゃないと思っているので、今回は農業についてです。
例によって国際比較してみますね。

■農業輸出国ランキング
単位は百万ドル
1 米国 149,684
2 オランダ 89,926
3 ドイツ 84,778
4 ブラジル 78,845
5 フランス 71,787
6 中国 63,495
7 カナダ 49,490
8 スペイン 49,432
9 ベルギー 44,267
10 イタリア 43,430
11 アルゼンチン 37,172
12 インド 36,003
13 インドネシア 34,099
14 イギリス 32,069
15 オーストラリア 31,984
16 タイ 30,848
17 マレーシア 27,554
18 ポーランド 27,367
19 メキシコ 25,097
20 ニュージーランド 24,350
~(省略)
43 韓国 6,529
53 日本 4,724

■農地面積ランキング
単位は平方キロメートル
1 中国 5,145,530
2 アメリカ 4,087,065
3 オーストラリア 4,054,740
4 ブラジル 2,756,050
5 ロシア 2,143,500
6 カザフスタン 2,079,750
7 インド 1,793,000
8 サウジアラビア 1,733,900
9 アルゼンチン 1,487,910
10 モンゴル 1,133,958
11 スーダン 1,127,020
12 メキシコ 1,067,050
13 南アフリカ 963,410
14 ナイジェリア 720,000
15 カナダ 653,460
~(省略)
93 日本 45,490
124 オランダ 18,417
126 韓国 17,880

ま~驚きの国があります。
オランダです。
農地面積は日本の4割程度しかないのに輸出額は日本の19倍です。
農業従事者人口は日本の約300万人に対してオランダは約43万人。
なのにオランダは農業大国と言えます。
国土が広く、農地面積も広い国は別としてオランダは日本から見て驚愕じゃありませんか?
確かにオランダは大消費地となる欧州各国に囲まれている点は恵まれていると言える。
当然、EU圏に関税はない。
日本の農業は専業農家が全体の15%程度なのが差になっているんでしょうね。
85%を占める兼業農家が細切れの狭い農地を耕すから効率も悪い。
そして耕作放棄地への農家個別補助金があったのが悪かった。
持っているだけで国から金がもらえた。
誰かに貸して耕してもらったら、この金ももらえない。
よって放棄地だけが残っていて生産性を悪化させている。

よって農業改革は必要だと思います。
そして政府は株式参入を許容しました。
ま~ここまでは大筋で良いのかと考えますが、問題は農地の転用まで緩和した点です。
株式が参入して農業に失敗(赤字)した場合、農地を商業地等へ転用できてしまう。
これは農地を減らすってことでしょう。
高付加価値を付けて海外に売り出せと言うけど、それ以前の問題だ。
そもそも高付加価値なんて現状のままの高齢者農家、後継者なしではね~。
株式参入により関連企業も変化する。
農機具のレンタルとかも需要が増えれば低価格で供給できるでしょう。
現状は需要が少ない。
農家は農機具を買うしかないが、需要が少ないので高額な出費で大型機械は買えない。

TPPは良い点も悪い点もごちゃまぜの協定だと言うことです。
ISD条項もどうやら普通(本来の目的に沿う)に運用されるような感じですし。

農業関連以外のTPP問題の方が気になりますね。
TPP交渉参加国との交換文書一覧ってのを見ましたが、投資分野に外国投資家から意見を求め規制改革会議に付託するそうです。
なんで外国投資家なんでしょうね。
そして、また○○会議ってやつです。
産業競争力会議などを見る限りでは信用できない。

批准まで時間があるから様子を見ていきましょう。

以上
by thkflyfisher | 2015-10-16 00:34 | 時事ネタ

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